京都市役所前で1時間ほど待っていたら
向こうから祇園囃子が聴こえてくる。
四条で辻回しを終えた長刀鉾がやって来た。
鉾が高すぎて肝心の長刀が写真に収まってないけれど
この長刀は御所と八坂神社には向かないように取り付けられているみたい。
10数年ぶりに巡行を見たけれど、辻回しを見ることは初めてだった。
辻回しとは方向転回のことらしく
四条、市役所前駅、烏丸御池の三カ所で行われる。
鉾が来る前に、竹を引き、その上に水をまき、鉾を乗せる。
慎重に、息を合わせて、時間をかけてゆっくりと
10トン近くもある鉾を直角に方向転換させる
それが無事に終わると大きな拍手で溢れた。
沢山の人を乗せたこんなにも大きな鉾を回すことって
命を預かる仕事でもあり
それを人の力で行うことが改めてすごいなと思った瞬間だった。
その次にやってきた蟷螂山は持ち上げられて時間がかかることがなく
くるっと回って立ち去ってしまった。
鉾の上のカマキリがパタパタと動いていた。
23基の鉾の巡行は3時間ほどかかるらしい。
動く美術館と表現されているけれど
昨日まで京の夏のオブジェのように溶け込んでいた鉾の巡行は
本当に華やかで迫力があった。
函谷鉾
綾傘鉾
孟宗山
鶏鉾
月鉾
岩戸鉾と船鉾
乗り越えて来ただろうし
祭を支える人達の努力もあるだろう。
この先、色々と文化が進化しても
伝統的な祭はいつまでも続いてほしいなと思う。
祭を堪能した帰り道に酒屋の店頭で見つけて買ってしまった一番搾り。
味は同じなんだけど、気分は少し盛り上がりそう。
祇園祭は21日から後祭が始まり
我が家では夏休みが始まってしまう。
これを飲んで、祭の余韻に浸ってみようかと思う。